アネモネ〈キンポウゲ科〉
花言葉――期待
春風のいいつけで花ひらく。だから、またの名を「風の花」。野生のアネモネは、風のおだやかに吹きわたる季節に、そっと花びらをゆるませるのです。
伝説によれば、原料はヴィーナスの涙。恋人をなくして嘆いたヴィーナスの涙の幾粒かが、土にしみとおった。そして1群れのアネモネの花になったという。
作家、川端康成はこんなふうに書いている。「死ねば、1羽の白鳩か1茎のアネモネの花になりたい」と。
花うらない(この日がお誕生日の方へ)
あなたがひかえめすぎるから、つい気持ちをふみにじられてしまうのです。やさしいあなたに風は冷たすぎる。もっと積極的になって。
岩田裕子