5月31日 ひとり静か

ひとり静か〈センリョウ科〉

☆花言葉――かくされた美
命がけで愛した男に会いたくて、お供をただひとり連れ、危険な山道をいそぐ舞姫、静御前。
まるで、彼女の生涯のように、秘やかに咲く花です。
ほの暗い山中の木かげに、その地味な姿を見せている。
その名も、「ひとり静か」。
おずおずと早春に開く幼い葉は、わずかに血の色をおびています。
恋人を思って、ほほ赤らめる、美しく一途な静御前のように。
男の名は、源義経。
私たちの国は、これほど美しい恋物語を持っている。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
あなたは一見おとなしいけれど、心の底に情熱を秘めている。
運命的な出会いがきっとあるはずです。
恋に燃えたとき、あなたの中のかくされた美が、外側にも輝き始めます。

岩田裕子

5月30日 さんざし

さんざし〈バラ科〉

☆花言葉――唯一の恋
「5月の花」(メイフラワー)の名もあります。
ケルトの伝説によると、愛と植物の女神、5月姫の(メイクイーン)は、さんざしから生まれたのですって。
イギリスには、5月祭があり、村の広場に柱をたてて、そのまわりを踊り、さんざしつみをするのです。
5月に花ひらく。

白かピンクの花びら。
木にむらがって咲くそのようすは、大きな綿菓子のよう。
この枝をもっていると、船は嵐をさけ、旅人は雷に打たれないといいます。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
あなたが待っているのは、本物の恋ですね。
一見おとなしそうですが、実は激しい情熱家なのです。
「これは本物?」なんて気にしないこと。
心のままに生きることこそ幸せの近道。

岩田裕子

5月29日 てっぽうゆり

てっぽうゆり〈ユリ科〉

☆花言葉――純潔
少女がひとりで百合を眺めている。
「いいにおいがする。百合のにおいをかいでいると、こうしてひとりで退屈していても、決してきたない気持ちが起きない。」
駅まで散歩した帰りに1本だけ買ってきた花。
「それからは、この私の部屋は、まるっきり違った部屋みたいにすがすがしく、襖をするするとあけると、もう百合のにおいが、すっと感じられて、どんなに助かるかわからない」
(太宰治『女生徒』より)

気高く清らかで、あらゆる悪をはね返す。
少女と百合は同じ成分でできてる気がする。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
知的で純粋。貴族的な人。
探求心があるので興味ある分野には、自主的にふみこんだ勉強のしかたをする。
それが将来へつながります。

岩田裕子

5月28日 わすれな草

わすれな草〈ムラサキ科〉

☆花言葉――私を忘れないで
花の色は、天上の青。
かなしげな深いブルーをしています。
聖母マリアの衣服の色。
そのせいか、墓地にもよく咲き、文豪トルストイが死んだとき、こどもたちがお墓にまいたのも、わすれなぐさ。

明るいエピソードだってあります。
「ワスレナグサミュンヘン18番」
これは何だと思う?小さな女の子ロッテが、双子の姉妹ルイーゼに出した電報の宛先なんです。
二人の両親は離婚しているのですが、少女たちの機転で、もう一度結ばれることになる。
ケストナー『ふたりのロッテ』のお話。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
情熱的な恋を待っているのですね。
待っているだけではだめ。
もっと自分をアピールしましょう。
今のままでは、いじけた子になっちゃう。

岩田裕子

5月27日の花 ブバリア

ブバリア〈アカネ科〉

☆花言葉――あなたのとりこ
またの名をブバルディア。
花の筒が長く、その先が十字にわかれて、4枚の花びらのようになっています。
色は、あざやかな紅色。
胸をつかれるようなヴィヴィド・レッドです。

白い花もあり、こちらはひと回り大きく、芳香もあって、見た目の感じもジャスミンを思わせる。
葉は大きく、花をやさしく見つめているよう。
北米、中米に分布している。
かわいらしく、しかも個性的なので、ブーケの華やかなアクセント。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
知的でセンスがよく、はきはきしてるあなた。
好きな子にだけ弱気になってしまうのね。
思いつめすぎるとつらいわ。
まずは友達になって。

岩田裕子

5月26日 りんご

りんご〈バラ科〉

☆花言葉――名声
「空は、りんごのいい匂いで一杯です。西の空に消え残った銀色のお月様が吐いたのです」
(宮沢賢治『双子の星』)

りんごの花は、まっ白でよい香り。
原産地はアジア南西部とヨーロッパです。
りんごは「ハトのように無心で、ばらのように美しく、羊や牛のように有益である」とほめたたえた詩人もいたという。
有名なりんごの伝説、『ウィリアム・テル』。
無慈悲な領主の命令で愛児の頭の上のりんごを射るよう命じられた。
そして……成功しました。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
すぐれた社交性を持ち、機転がきくので、大人になったら名声を得るかもしれません。
でも実力が第一。
今から自分をきたえておいてね。

岩田裕子

5月25日 あやめ

あやめ〈アヤメ科〉

☆花言葉――よき便り
紫の花びらの根もとに、よく見ると、金茶色の豹プリントがほの見える。
それが、あやめです。
よく似た親類たちからの見分け方。

源三位頼政という男が、宮中で、あやめという美女と恋に落ちた。
帝に願って、結婚を許されたのです。
頼政は喜んで、あやめを連れ出そうとした。
ところが、宮中には美しい女が数えきれないほどいる。
あせった頼政は、自分の恋人が見分けられなくなり、歌で呼びかけたところ、ほほ赤らめた美女があやめだったということです。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
恋の予感がピンときたら、きっとうまくいくはずです。
理屈っぽいほうだけど、恋に関して、それは捨てて。
直感こそ、よき便りと信じよう。

岩田裕子

5月24日 デンドロビウム

デンドロビウム〈ラン科〉

☆花言葉――わがままな美人
この花を見て思いうかぶのは、ヨーロッパの古い社交界。なかでもイタリアの、です。
着飾った美女たちがおしゃべりしながら、笑いさざめいているよう。
優美な扇、ひるがえして。
貴婦人の華やかな扇のような花びらを見せて、デンドロビウムの美女たちは、太い茎に十数輪、鈴なりになって、咲き誇っている。

色はピンクの濃淡、そして黄の濃淡などで、直径5~7センチ。
熱帯アジア原産。
茎の節ごとに、細い葉をつけている。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
やさしそうに見えますが、大切なときにはシャキッと背すじの伸びた活躍をする人。
頭の回転が早く直観が鋭い。
献身的で一途な恋をします。

岩田裕子

5月23日 つるにちにち草

つるにちにち草〈キョウチクトウ科〉

☆花言葉――楽しい思い出
つるとつるが、しっかりからみ合い、毎日花ひらくので「つるにちにち草」。
フランスでは「魔女のスミレ」と呼ばれた。
月の満ちる夜、この草を採ると、傷やら狂気やらうらやましがり病……、
なんでも治してしまうのですって。
口に含むと、少しだけ苦い。

フック船長を知ってる?
ピーター・パンをつけねらう海賊。
でも、彼の目は、まるで「つるにちにち」の花のように、やわらかな青い色をしているそうよ。
人魚にささげられた花です。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
まだ思い出にひたる年ではありません。
「バカな子」と言われてもいいわ。
好きなことを全部しちゃおう。
それこそよい思い出となるのです。

岩田裕子

5月22日 ベゴニア

ベゴニア〈シュウカイドウ科〉

☆花言葉――片思い・親切
花屋をいろどる少女タレント。
さまざまな色でかわいらしく、植木鉢の中にちょこんと住んでる。
亜熱帯に広く分布する多年草または小低木。
花の色は赤、白、桃、黄などが目につく。

多汁質の茎に、光沢のある大きな葉をつけているのが特色。
葉の裏は、しばしば赤や紫をおびる。
ブラジル産の四季咲きベゴニアなど約900種が知られている。
ベゴニアの名は、17世紀にサントドミンゴ島の総督だったベゴンの名から来ています。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
あなたは幸せを運ぶキユーピッド。
愛の妖精のようにかわいく、おしゃれのセンスもよいので、きっとすてきな相手に恵まれます。

岩田裕子