6月30日 エリカ

  1. エリカ〈ツツジ科〉

☆花言葉――孤独
南アフリカ喜望峰の原産。イギリスの荒野をうめつくす美しい雑草です。
18世紀、エリカの栽培が突如として流行し、イギリスの植物採集家フランシス・マッソンが、キュー植物園に20種の南アフリカ、ケープ産エリカを送ってきました。資金を出したのは、イギリス国王という。
人気はヨーロッパ大陸に伝染した。ナポレオンの皇后ジョゼフィーヌは、夫が戦争中にもかかわらず、イギリスから輸入したエリカを、別荘マルメゾン宮殿で栽培していたのでした。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
大勢で騒ぐより、ひとり静かに遊ぶのが好き。でも元気に行動するのも気分が変わってよいもの。近いうちにきっと青い鳥が飛んでくるわ。

岩田裕子

6月29日 ほおずき

ほおずき〈ナス科〉

☆花言葉――ごまかし
赤いちょうちんの中にまっ赤な丸い火を秘めてる、ほおずき。
英語名は「チャイニーズ・ランタン」(中国のあかり)です。アジアに渡り、はじめてこの草花を見たヨーロッパの人が、妖精のもつ小さなランプに見たてたのでしょう。
そして、ロンドン、ケンジントン公園。『ピーター・パン』の遊び場として有名な場所なのよ。人間が誰もいなくなる閉園後、ここには妖精の国が現出し、君臨している妖精の女王マブは、美しいその手に、ほおずきちょうちんをさげて夜を飛びまわるのだとか。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
周りの人をどこかほっとさせるところがあります。気をつかっているのですね。そんなあなたがリラックスできる恋人が現れますよ。

岩田裕子

6月28日 チューリップ

チューリップ(紫)〈科〉

☆花言葉――永遠の愛情
ヨーロッパのチューリップ熱は、19世紀になってもすさまじかった。
ある愛好家は、霜のおりそうな寒い晩、自分のたった1枚しかない薄い毛布を、かわいいチューリップの上にかけた。そのせいで自分のほうが肺炎にかかり、早死にすることになったとか。
また、黒いチューリップづくりに夢中になった人も多く、ある園芸家は、種子をインクの中に浸しておくといい、と書いています。でも黒いチューリップは生まれなかった。
深い紫の魅惑的な花はあるけど。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
年下の子から慕われている。熱心に話を聞いてあげる、やさしさが人気の秘密。でも大切なときにはシャキッと背すじが伸びる人です。

岩田裕子

6月27日 ミスティブルー

ミスティブルー〈イソマツ科〉

☆花言葉――清楚な愛
春の霧を思わせる、細かな青の花。湖のほとりにふる霧雨にも似ています。ミスティ・ブルー。直訳すれば「霧の青」になるかしら。
この青白い花をながめていると、もしかすると……と思うのです。
冬の間は粉雪だったのかもしれません。アルプスの山奥にちらちら降ってる細かな雪が、春の女神が訪れたとたん、こんなやさしいブルーの花になった。
じっと見つめてみて。きっとそんな気がするから。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
ささいなことも気にやむロマンチスト。悲しみに負けない覚悟が必要。自分自身を傷つけるような嘆き方はやめにしよう。積極的にふるまったとき、喜びがやってきます。

岩田裕子

6月26日 時計草

時計草〈トケイソウ科〉

☆花言葉――神聖な愛
花の形が時計に似てる。花びらが文字盤、おしべとめしべが2本の針です。江戸時代にこの名をつけた人、センスいい。
英語では「パッション・フラワー」(キリスト受難の花)と言われます。キリストが処刑された十字架に、この草が巻きついたとか。
花ひらいたその形が、キリストの受けた5つの傷、クギ、カナヅチ、ヤリ、イバラの冠などをあらわし、葉はヤリの先と、銀30枚(ユダがキリストを売った金額)、ツルはキリストをしばったロープを表わしているとか。
とにかく神秘的な花。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
愛は聖なるものと教育されているあなたは、どうしても理想を夢みがち。でも俗な愛もあるのです。離れたくなければ……好きなのです。

岩田裕子

6月25日 ラナンキュラス

ラナンキュラス〈キンポウゲ科〉

☆花言葉――晴れやかな魅力
ヨーロッパの昔の令嬢たちの、何枚も重ねられたスカートみたいです。花びらが幾重にも重なり、細い茎にぎっしりとひしめきあって、はみ出しそうなほど。
花の色は、ピンクや黄、白、赤いしま入りの白、枯葉色など、ドレスと同じくらいさまざま。
フランスで人気の高い花。ルイ9世が13世紀半ばに十字軍に加わり、帰国するとき持ち帰った。花の好きな母上へのおみやげだったとか。
17世紀には、花の女王と騒がれたといいます。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
明るくて晴れやかな魅力いっぱいの人。だけど、本当は淋しがりやでもありますね。落ちこんだときは、友達に甘えてしまいましょう。元気なあなたの意外性。喜ばれますよ。

岩田裕子

6月24日 フランス菊

フランス菊〈キク科〉

☆花言葉――忍耐
初夏の1日。フランスの田舎を散歩すると、あちこちに雪でも降ったかのように純白の花が咲き乱れている。それが、フランス菊。
野原をまっ白に染めるので「悪魔のデージー」「白い雑草」と大人にはきらわれています。でも、子どもたちには身近な遊び友達。「野原のマルグリット」と呼び、愛しているのです。
この花は、聖ジョンにささげられている。今日は、中夏節という聖ジョンの祭日。前夜祭に飾られるのは、街じゅうを極上の白いレースのようにふわりとおおいつくしてしまうフランス菊。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
夢があるのですね。きらめく未来を切り開こうと、可能性に賭けているのでしょう。つらくてもあきらめなければ、それは必ず実現します。

岩田裕子

6月23日 黄しょうぶ

黄しょうぶ〈アヤメ科〉

☆花言葉――やさしい心
濃い黄色の花を咲かせる。「水辺の黄色い旗」と呼ばれるのは、それだけ目立ちやすいからでしょう。
その根は体によいとされ、子どもが首からかけたりしたとか。
掘り出すときは、3か月まえ、そのあたりの地面にハチミツ酒をそそいでおく。剣の先で3度円を描いたあと掘りおこし、その根は天に向かって差しあげる……、と決まっているのですって。
黄しょうぶの花びらを、血のにじんだ場所へのせると、その日のうちに傷がふさがるといわれています。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
小さいときから、約束をきちんと守る子。両親のしつけがよかったのですね。無理しすぎると、爆発します。ときどきのんびりしてみては。

岩田裕子

6月22日 レモン

レモン〈ミカン科〉

☆花言葉――熱狂
だらけた自分を叱ってくれるシュワッとした酸味。内側から発光でもしているかの金色。そして、すきのない曲線美。
梶井基次郎の名作『檸檬』は、お金もなく、することもない、落ちこんだ気分の学生が、果物屋の店先でレモンを見つけ、気分が晴れやかになるお話。作者は本の中で、レモンのことを「金色の爆弾」と書いています。
その花は白。そして白に、ほんの一滴、絵の具をポトッとたらしたような淡い藤色。この二色があります。
初夏に、妖しく花ひらく。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
パワフルに物事を解決していける人。そんなあなたを、うらやましがっている人も多いのですよ。これからも直感を信じて、つき進もう。

岩田裕子

6月21日 ブナ

ブナ〈ブナ科〉

☆花言葉――繁栄
メーテルリンク作『青い鳥』には、さまざまな木の精が顔をのぞかせています。
たとえば、ニレの精はぶくぶく太って、気むずかしそう。ぼだいじゅの精はおだやかで親しみやすい。カバの精ははにかみやで……。
そしてブナの精は、優雅で快活。そんな感じの木なの。
背は30メートルで、葉は整った卵形。5月に黄の花が咲き、落葉する美しい木。育ちのよい、おしゃれな男性みたい。ブナの木と結婚した木の精は、とても積極的だったといいます。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
頼まれるとイヤといえず、いやなことがあっても「まあ、いいや」で忘れてしまう。その天性の明るさが、福の神を呼び、繁栄します。

岩田裕子