6月3日 おだまき

おだまき〈キンポウゲ科〉

☆花言葉――愚かなこと
楚そとした、形のおもしろい草花。
その姿が、羽をひろげた鳩(コルンバ)に似ているので、ラテン語では「コロンピナ」と呼ばれています。
日本では、この花を糸巻に見たてた。
「おだまき」とは、糸巻なのです。

町娘のお三輪が、恋人の求女に愛を誓わせ、白いおだまきの糸を彼の着物に縫いつける。
ところが男は、黙ってどこかへ去ってしまった。
嫉妬にくるうお三輪。
糸をたぐって男の後を追い、魔物の住む御殿へと迷いこむ。そして殺されてしまうのです。
歌舞伎「妹背山婦女庭訓」より。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
愛したら最後、命までささげてしまう。
そんなあなたを愚かという人は、きっと心の底ではうらやましがっているのです。

岩田裕子