9月19日の花

はまなす〈バラ科〉

☆花言葉――てりはえる容色
名前から、なんか地味そうな花だとずっと思っていました。ところが見ると、そのなんともいえない優艶な美しさに心がゆすぶられる思いがしました。
濃い桃色の花びらを、ひらくようなひらかないような、その風情がバレリーナがその手を優美にのばすような、のばさないような、そんな踊りを踊っているよう。
北海道や鳥取の砂丘に美しいピンクの群落をつくり、甘い香りを漂わせている。花びらは香水に、実はジャムになります。
バラの花の内気な親せき。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
心くばりのある人。あなたには自然なことでも、ほかの人はまねできません。あまり気をつかいすぎても相手には負担。ときには手ぬきを。

岩田裕子

9月18日の花

おみなえし〈オミナエシ科〉

☆花言葉――はかなき恋
「女郎花」と書きます。黄色の小花が傘のように広がって咲き、すっと細い茎が長くのびている。葉っぱが少なく、頼りなげな風情が、上品で美しいのです。
山野に生える多年草。茎は1メートルにもなるけど、さほど目立つわけでもなく、静かに風にゆれている。
秋の七草のひとつ。そのため女郎花の名が知られているのですが、男郎花、のほうは、あまり知られていません。
「おとこえし」と読むのです。よく似ているけど、こちらは茎太く白い花。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
あなたの想像や幻想は、人びとに幸せを与える創造力の出発点です。芸術的才能のある人。あなたを理解しない「けなし屋」は遠ざけて。

岩田裕子

9月17日の花

おにゆり〈ユリ科〉

☆花言葉――富と誇り
『鏡の国のアリス』を読んでると、花たちが突然自分勝手なおしゃべりを始めるのです。
アンデルセン童話の中では、内気で気弱なひなぎくも、ここでは金切声をあげて、騒ぎまくってる。
いつもひかえめなスミレさえ、アリスに向かい、「こんなまぬけな顔した人、見たことないわ」と言いはなつのです。
いちばん手きびしいのは、おにゆり。アリスの服にもことばにも文句をつけて。だけど物知りだし、花たちの横暴をたしなめたりもする。辛らつな、知性派です。そんな感じの花でしょう?

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
誇り高く、立居ふるまいにも気品がある人。そんなあなたがうまくいかないのは、相手に合わせる気持ちがないから。近づきがたいのです。

岩田裕子

9月16日の花

れんげ草〈マメ科〉

☆花言葉――一体となってしまう
晩春、赤紫の小さな花をふわりと咲かせる。一面のれんげの原は、赤い花柄の布を、どこまでも敷きつめたようで美しいのです。
よく見ると、その花は、蝶みたいな細かな花を、8個ほど輪につないだようなの。アリンコの花冠みたい。
ギリシア神話によると、れんげ草は妖精が姿を変えたものなのだとか。
ある姉妹が、美しい紫の花を見つけて折ると、血がしたたった。それ以来、れんげ草はつんではいけない花とされています。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
まだ恋をしたこともないのに恋物語にどきどきしてしまう。それは将来の自分を予感してるからではないのかしら。楽しみにしてて……ね。

岩田裕子

9月15日の花

しそ〈シソ科〉

☆花言葉――よい家風
しその香りは、さわやか。しその味は、少しだけ苦く、すっきりしてて、おいしいのです。自分で育てて、料理に使っていました。しその葉は、つんですぐ使わないと、しなっとしてしまう。
青じそは5月の森の緑色をしてる。刻んで冷奴やそうめんの薬味。スパゲッティにふりかけ、和風バジリコ。花穂をつんで、お刺身にそえたりします。
赤じそは、12月の暖炉の赤紫。母は梅といっしょにつけ、カリカリに干してからミキサーで細かくします。「ゆかり」というふりかけ。ご飯に最高!

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
繊細な心の持ち主。友達には寛大で献身的な友情をそそぎます。恋をすると積極的。でも育ちがよいため、何をしても上品に見えます。

岩田裕子

9月14日の花

まんじゅしゃげ〈ヒガンバナ科〉

☆花言葉――悲しき思い出
ピンピンと細い花びらが針金のようにのびて。群れて咲くその様子は、妖しい美しさの鬼娘たちが、夜ふけに踊りくるってるようにも見える。
アメリカでは「赤いクモのユリ」と呼ぶ。ピンピンはねてる細い花びらを、毒グモの足にでも見たてたのでしょう。
曼珠沙華狐の嫁入りに灯しけり。
これは江戸時代の俳句。狐の結婚式のあかりに見たてたとは、なんてうまい!と感心するばかり。
堤防や寺院、墓場などに、まっ赤に咲き乱れている。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
あなたにばかりつらく当たる人。淋しそうにしているなら、あなたにあこがれてるのよ。やさしくしてあげて。このままでは悲しすぎる。

岩田裕子

9月13日の花

オレンジ〈ミカン科〉

☆花言葉――愛らしさ
その金色から、天界の果実といわれる。天界の主神ゼウスが女神ヘラと結婚したとき、オレンジを贈った。それから、ヨーロッパでは、花嫁の頭上を飾る花となりました。
式が終わると、新婦に付きそう娘たちに投げられる。受けとった娘が、次の花嫁。
あの言い伝えの花飾りは、オレンジの白い花で作られていたのです。オレンジは、常緑樹。白く愛らしい花が咲く。
金色の実を木いっぱいつけるため、多産のシンボルとされました。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
純粋。友達といっしょに心から喜んだり、悲しんだりできる人です。あなたといるだけで、相手は落ちこんでもすぐ立ち直ることができる。愛らしい人。今のままでいてね。

岩田裕子

9月12日の花

はぎ〈マメ科〉

☆花言葉――想い
「萩」と書くことでもわかるように、秋の草花の代表です。
枝しなやかに、薄紅や紫、白の細かな花をちりばめ、朝霧にぬれてたたずむ姿が、なんとも美しい。
秋風になよなよとゆれる風情は、あわれな美女という雰囲気です。
清少納言は『枕草子』の中で、萩の花には鹿がよく似合うと書いている。さすが観察がするどく、こんなふうにも。
「夜、いかにも重たげに傾いた萩が、そこにたまっていた夜露をこぼすにつれて、誰もふれないのに枝がピンとはねあがるのがおもしろい」と。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
心変わり。誰にでも、起こりうることです。でもあなたの想いは深すぎて、そんな事実に耐えられません。誠実な人を選ぶ目を持って。

岩田裕子

9月11日の花

いぬサフラン〈ユリ科〉

☆花言葉――悔いなき青春
英語では「コルキカム」。10月ごろ、サフランに似た美しく大きい花が咲きます。色は紫や赤の濃淡、白や八重咲きもある。
美しいけれど、毒があるのです。誤ってこれを食べた動物は、死んでしまうか、飼い主が汗を全部出させてしまうまで、重病がつづくのだそうです。球根に甘い香りがあるので、人も動物もつい近づいてしまうのだとか。
昔、奴隷が叱られると、この根を食べて仮病をつかったという。ききめが遅いので、解毒剤が間に合うのですって。
別名「はだかの少年」。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
輝かしい青春を過ごす人。そのためにはただ流されるのではなく、今なにをすべきか真剣に考えることです。友達と語り合える思い出、作って。

岩田裕子

9月10日の花

なでしこ〈ナデシコ科〉

☆花言葉――いつも愛して
子どものころ、悪者に誘かいされた王子さまがいました。
王子は魔法が使えるのです。幼なじみの森番の娘リーゼをなでしこの花にかえ、上着の胸にさして、父王の御殿へ行き、かりゅうどとして御奉公しました。
王さまが、あまりに美しいなでしこに驚き、所望したのを、王子は断り、はじめて自分の身分を明かしたのでした。リーゼは王子の妻となりました。
グリム童話『なでしこ』というお話。
西洋では、「ピンク」と呼ばれる花。実際に清楚なピンク色。ほかに白、赤も。

◎花うらない(この日がお誕生日の方へ)
甘えんぼで、ちよっとくらいミスしてもあなたなら許される。わざと甘えてたらいやがられるけど。あなたは真底、純情な人だからです。

岩田裕子